脳の病気は誰にでも起こる可能性アリ|早めの受診がカギ

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脳の仕組み

脳とは

看護師

脳の病気には、片頭痛など比較的軽症のものから、死亡の原因にもなっている脳梗塞、くも膜下出血、脳内出血、脳動脈瘤、近年発症が増えているアルツハイマー病など、私たちも名前を知っている病気が沢山あります。厚生労働省の調査によれば、日本における死亡原因をみてみると、ガン、心疾患に次いで第3位に脳血管疾患が入っているようです。日進月歩、医療の技術も進歩しているはずですが、それでも未だ脳の病気は複雑で治療も困難であるので、少しでも早く異常を見つけることが生存率を高くすることに繋がります。さて、脳は人間をはじめあらゆる動物にも必ず存在する重要な身体のパーツです。目を開ける、筋肉を動かすなど、様々な行動に対して命令を出す司令塔である他、過去に経験したことを記憶したり、物事の良し悪しを判断する記憶・判断装置でもあります。また、心や感情など精神的な部分にも大きく影響を及ぼしていると考えられています。病気を含め、私たちの心身の健康を考える上では、まず脳のことを良く知ることが非常に大切なことと言えます。

大脳について

では、脳の病気を考えるために、まず脳とは一体どんな仕組みになっているかを知ることから始めてみましょう。脳は、大脳、小脳、脳幹と大きくこの3つに分けられています。まずは大脳です。大脳は大きく4つに分類されていて、前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉があります。更にその内側には大脳辺縁系、大脳基底核というものが存在しています。前頭葉は大脳の中でも最も人間らしい部分に機能していると言われており、意思、計画性、創造性などを司る精神機能中枢、言葉を発するための運動言語中枢、手足の先まで伸びて運動を機能させるための運動機能中枢の3つで出来ています。特に運動言語中枢に異常が出ると、ブローカ失語(皮質性運動失語症)を発症することがあります。次に側頭葉は、感覚言語の中枢、記憶の中枢、聴覚の中枢、嗅覚の中枢が集まっている部位になります。特に感覚言語中枢に異常が出ると、ウェルニッケ失語と呼ばれる症状が出ることがあります。頭頂葉、後頭葉は認識に深く影響する部位で、前者の頭頂葉は、熱い冷たいという温冷感覚、左右認識、空間認識などを司り、後者の後頭葉は、目で見たものを認識する視覚認識を司っていると言われています。特に後頭葉に異常が出ると、物は見えていてもそれが何であるかわからない症状が出ると言われています。

小脳・脳幹について

人間が他の動物に比べて優れている点の一つが直立二足歩行です。大きく重い頭を真っ直ぐ支え、バランスを崩すことなく、上手に手足を運動させて歩くというのは、他の動物には出来ない人間独自の進化です。小脳は、そんな歩行に関する機能を司っている部位になります。後述の脳幹と密接な関係にあり、絶えず情報交換を行っています。3つ目の脳幹は、中脳、橋、延髄、間脳の4つで出来ており、生命の維持において重要な中枢となっています。中脳は歩行や姿勢の制御をしたり、瞳孔の調整など高度な運動調整をする部位、橋は小脳とを繋ぐパイプで顔面神経、聴神経などの脳神経核が出ている部位、延髄は、嘔吐、唾液、呼吸、消化などの中枢部位、間脳は大脳のほぼ全ての入出力を行うパソコンのようなもので、人間の殆どの感覚を中継し、自律神経やホルモンを制御して、食欲、性欲、睡眠欲、炎症時の体温調整、免疫を司る部位になっています。このように脳の病気は、大脳、小脳、脳幹、これらのどこかで異常が発生していると考えられます。症状を見れば、それがどの脳の部位で起きているかを予想することが出来ますので、どんな小さな症状も見逃さないことが大事です。